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使命感に燃え、
さまざまな困難を乗り越えた
北陸新幹線新ルート開設への道

2012〜2015 HOKURIKU SHINKANSEN

リスクを最小限に抑える
多様な戦略で、
豪雪地帯の工事を成功へ導く

整備新幹線5路線の一つであり、2015年に開業した北陸新幹線。上信越・北陸地方を経由して東京都と大阪市を結ぶ計画の新幹線で、2019年現在は群馬県の高崎駅から石川県の金沢駅までが開通している。国や自治体が一体となって進める国家的プロジェクトとして、開業後は日本地図を塗り替えただけでなく人・モノの流通や文化にも大きな影響を与えることとなった。そんな北陸新幹線の電気設備工事に打ち込んだ当時の技術者たちに迫ってみたい。

MEMBER

金山 寿芳
金山 寿芳

現場代理人(プロジェクトリーダー)
1996年入社 電気工学科卒
交通事業部 交通システム部
安全・新幹線・管理課 課長

浦川 英之
浦川 英之

監理技術者 2002年入社
機械・電子システム工学専攻
交通事業部 交通システム部
交通第1課 副長

吉谷 俊大
吉谷 俊大

現場担当 2010年入社
電子情報電気工学科卒
交通事業部 交通システム部
交通第1課 主任

PROLOGUE

1964年に開業した東海道新幹線から、山陽、東北、上越、九州、北海道新幹線まで、八千代電設工業は国内の新幹線プロジェクトのすべてに参画してきた。2015年に開業した北陸新幹線のプロジェクトもその一つ。これまで長年にわたり多くの鉄道工事に参画してきた実績と高い技術力が評価され、一定の条件を満たす指定業者しか参加できない条件付指名競争入札で見事に受注したのである。

担当ルートは、長野駅から金沢駅までのおよそ228キロ。その間にある飯山、黒部、高岡の3箇所に技術者たちの現場事務所である作業所を設け、大阪本社、東京支店、名古屋支店から選抜された10名以上の社員が駐在し、2012年~2015年の約3年間にわたりプロジェクトを遂行した。これは今まで全国の整備新幹線の建設に関わってきた八千代電設工業のプロジェクトの中でも過去最高の規模であった。

PROLOGUE

START UP

プロジェクトが始まる前から予想されていた一番の課題は、工事区間が豪雪地帯であるということだ。リーダーの金山は当時を振り返りながらこう話す。「例えば飯山だと、冬は2メートルくらい雪が積もります。黒部アルペンルートの巨大な雪壁を想像してもらったらいいと思いますが、除雪しないとあんな感じになるんです。ですから宿舎も現場も、まずは除雪しなければ何も始められません。私は関西の人間で、初めて豪雪地帯のプロジェクトを担当しましたから、最初の冬は本当に大変でした」。

監理技術者として、施工計画の作成、工程管理、品質管理、職人への指導監督などを担った浦川はトンネル工事の際、自然の脅威を感じたという。「トンネルの中に入ってしまうと、外の景色がまるっきり分からなくなってしまいます。一度、夕方に作業が終わって外へ出ようと思ったら、雪でトンネルが塞がれていたことがありました。もちろん電話をして助けてもらったのですが、天気予報を逐一確認する大切さを痛感しました」。

START UP

DIFFICULT PHASE

大雪が降ると高速道路なども封鎖されて材料が入ってこない。電気工事の前段階であるインフラ工事も遅れる。宿舎から出て現場に行くことさえ困難になる。通常とは異なる環境下で、リーダーである金山はどう動いたのか。「自然に逆らっても勝負にならないので、工事ができる時に集中して、より大きなスケールの工程を組むよう心がけました。工事の現場でトラブルが何も起きないことなんてない。ヒューマンエラーや自然災害は大なり小なり必ず起きます。でもそのトラブルをできるだけ最小に抑えられるようマネジメントするのが私たちの役目。AプランがダメだったらBプラン、BプランがダメならCプランと、常に代替案を用意しておくことが必要です」。

八千代電設工業では電車に電気を供給する電車線設備工事をはじめ、高圧配電線設備工事、駅舎などの電灯・電力設備工事など、多岐にわたる鉄道電気設備に関わっている。それを成し遂げるまでには日替わりで発生するさまざまな問題にもがき、挑み、克服する繰り返しがある。「何があっても開業にこぎつける」という技術者としての使命感が社会インフラを支え、日本が世界に誇る新幹線網の発展に貢献することにつながっていくのだ。

DIFFICULT PHASE

EPILOGUE

今回お話を聞いたなかで一番の若手である吉谷は、「新幹線のプロジェクトはその時のタイミングがあるので、誰もが経験できることではありません。私は何も知らない新入社員の状態から、電車線の基礎を学ぶことができて非常にラッキーだったと思います」と語る。そして北陸新幹線での経験は後の北海道新幹線新設や、東海道新幹線の保守にも大いに活かされている。

3年間のプロジェクトを終え、3人が目にしたのは自分たちの携わったルートを颯爽と走る北陸新幹線。「私は監理技術者の立場から試験走行にも乗りましたし、開業イベントにも参加しました。工事中ももちろんビッグプロジェクトと理解して仕事をしていましたが、開業後のイベントの様子やニュースを見るたびに、本当に大きなプロジェクトに関わったんだという実感がますます湧いてきました」と浦川は振り返る。続けて金山も「人様の役に立つ、沿線住民の役に立つ、日本の役に立つ、誰にでも胸を張れる一生の経験です。こんな経験をぜひ後輩たちにもしてもらいたいですね」と笑顔を見せた。

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